象形薬能論(Doctrine of signatures)

植物の姿かたちの特徴と効能を結び付ける考え方は、16世紀にスイス生まれの医師パラケルススが確立したと言われます。パラケルススは、自然哲学の中で「神はあらゆるハーブの姿かたちに、その作用と効能を表すヒントを標し与えた」と遺しています。漢方でも「相似の理論」という非常によく似た考え方があります。

 

象形薬能論を知ると、植物の容姿や生育地を観察することで自然とエッセンシャルオイルの個性やはたらきが分かるようになります。それは中医学やチャクラ理論にも繋がるもので、自然医学の本質に向かう大切な道筋となります。 


種子・実

カルダモン/キャロットシード/サイプレス/ジュニパーベリー/フェンネル・スウィート/ブラックペッパー

植物の種子は、その植物の個性となるDNA情報を包括した存在です。

そのエッセンシャルオイルを使うことで生まれ持った才能や可能性といった情報を活性し、「自分らしさ」をパワフルに目覚めさせることができます。

生まれてきた意味、人生のテーマなど魂の目的を思い出したいときにも自分と深く向き合わせてくれます。

 

パワフルなエネルギーを持つ種子の香りがしっくり馴染む人は、見た目には穏やかでも内に秘めているパワーは人並み以上。「この人生に生まれついた意味がある」と、生きる目的を追求します。

世間一般に受け入れられることよりも、自分だけのオリジナルな生き方を創造したい!という情熱に溢れています。

 

そして生命は連鎖するもの。自分だけの人生のようで、過去から引き継がれてきた魂の記憶を辿り、その上での今世のテーマを生きたいという思いがあるので、スピリチュアルなことへの関心が高く、それが自然だと考えます。

 


アイリス/アンジェリカ/ジンジャー/スパイクナード/ベティバー

発芽して大地に逞しく根を張る「グラウンディング」のエネルギーである根。

そのエッセンシャルオイルは、目の前の現実を地に足をつけて歩む安心感とパワーを与えてくれます。現実の中にこそ神聖さが宿っていることを理解する、スピリチュアリティを高める働きも持っています。

 

根の香りを心地よく感じるのは、肉体が人生の基盤になるということが分かっていて、自分によいものを与えたい、という意識が強い人です。美味しい食事、肌ざわりのよい衣服、心地よい香り・・・など感覚の味わいを大切にし、それが人生に豊かさを与えてくれると感じています。

物事を焦ったり、良く考えないで決めることはせず、じっくり腰を落ち着けて、自分が本当に求めていることや方向性を考えられる人。

 

自分を大切にして、自分らしく存在していれば、自分にとって必要なものは自然と与えられるものだと知っています。

 


カユプテ/ティートゥリー/パイン・スコッチ/パチュリ/パルマローザ/ヒソップ/マートル/ユーカリプタス・ラディアタ/ユーカリ・グロブルス/ラヴィンサラ/レモングラス/ローレル

 

植物の呼吸器として機能している葉のエッセンシャルオイルは、私たちの呼吸器に働きかけてくれます。それは、呼吸器の不調の改善に役立つだけでなく、私たちの呼吸を深め「古いものを手放し、新しいものを受け容れる」という意識を刺激します。

また、葉の色のグリーンが繋がる「ハートチャクラ」を刺激します。私という存在に信頼を持って、ハートを開いて人と関わり合うことを促します。

 

葉の香りに惹かれる人は、呼吸が深くなる心地よさと共に、絶えず古いものを手放し、新しいものを取り入れ、今という瞬間に生きることを大切にしています。

過去の失敗や未来の不安に囚われず、今、ハートが動くものを体験し、関わり合う人と心を交わし、自分を成長させようとします。

 

ハートチャクラのテーマは「愛」。それはありのままの自分をまるごと受け入れ、自分が純粋に望むもの…行きたい場所に行く、食べたいものを食べる、会いたい人に会いに行くなどの体験を、自分自身に与える小さな行動から始まるものだと気づかせてくれます。

 


イランイラン/カモミール・ジャーマン/カモミール・ローマン/ジャスミン abs./ネロリ/ヤロウ/ローズ abs./ローズ・オットー

バラ、サクラ、ユリ・・・植物を思い出すときに真っ先に浮かぶのは「花」。

花はその植物の「個性」を最も表現する、いわば「カオ」です。そんな花のエッセンシャルオイルは、私たちの持って生まれた個性を美しく目覚めさせ、そして自己表現とアイデンティティーの確立を促します。

 

私たちは、無意識に人と比較して、人より優れているもの、自信があるものが個性だと考えがちです。でも、花の香りが気づかせてくれることは、誰かと比べることの無意味さと、自分が自分でいる。その自然な姿がもっとも美しく個性的だということ。

 

そんな花の香りが何よりもスキという方は、美しいもので自分を満たすことに幸せを感じます。内面が満たされていることでポジティブなエネルギーを生み、それを外の世界に広げて、周りを明るくしていくことに喜びを感じます。

今までは人に求められるままに責任感で生きていたけれど、これからは自分らしく、自分を幸せにするために生きたい、と意識が変わったときにも急に花の香りがこの上なく心地よく感じたりします。それは喜びの象徴とされる花の香りからの祝福でもあるのです。

 


花と葉(ハーブ)

クラリセージ/スパイクラベンダー/スペアミント/ゼラニウム/タイム・チモール/ペパーミント/マージョラム・スウィート/メリッサ/ラベンダー/ラベンダー・アルパイン/ローズマリー/ローズマリー・ベルべノン

「古いものを手放し、新しいものを受け容れる」葉のはたらきと、「個性の目覚めと、アイデンティティーの確立」をサポートする花の、両方を持っているハーブのエッセンシャルオイルは、自己を深く追求したい人に。「真の自分らしさ」について気づきを与えてくれます。自分に対して、知らず知らずのうちに思い込んでいた「〇〇であるべき」という概念の枠を外し、自由と解放を与えてくれます。

 

葉や花以外に、茎や、種類によっては根など、たくさんの部位から抽出されるハーブのエッセンシャルオイルには「全体性のバランスを調える」という特徴もあります。部位が多い分、薬理成分も多種含有されていて、その分作用も幅広い。「何にでも役立つ」と言われる頼もしい存在。その上、栽培しやすいためリーズナブル。

 

ハーブの香りがしっくり馴染む人は、誰とでも調和できる親しみやすい人。自己主張しませんが、そこにいるだけで場を和ませる雰囲気を醸し出します。それはハートチャクラに響く葉と、飾らない自分らしさを大切にする花のエネルギーに共鳴する人ならではの才能です。

 


果皮

オレンジ・レッド/グレープフルーツ/シトロン/ベルガモット/マンダリン・グリーン/マンダリン・レッド/ライム/レモン

カンキツ系の果実がよく育つのは、日照量が多い土地。皮の部分に太陽の光をいっぱいに浴びて成長し、成熟した皮を生搾りしたエッセンスには、太陽のエネルギー=「氣」がたくさん詰まっています。

氣は生命あるものに動きを与える原動力。そんな氣の塊ともいえるカンキツ系のエッセンスは、私たちの身体の中や、思考、感情・・・すべてを巡らせ、停滞していたものをグッと前進させるパワーに溢れています。

 

また、果実は植物の「子ども」です。果皮のエッセンスは、私たちの内側の子どもの部分に光を当てます。日常の小さな出来事に、幸せを感じたいとき。眠っていた無邪気さを目覚めさせたいとき。または癒されていないインナーチャイルドのセラピーに。私たちにクリアリングを促し、人生に対する純粋な歓びについて教えてくれます。

 

香りの成分構成がとてもシンプルなのも特徴。そんな果皮の香りがスキ!と感じる人は、明るくてシンプル。子どものような純粋な感受性を大切にし、ハートが感じるままに生きることを望みます。嘘や建前、煩わしい人間関係に傷つきますが、そんなときに果皮が中の果肉や種をしっかり守る存在のように、果皮の香りもプロテクターとなって純粋なハートを守ってくれます。

 


サンダルウッド/シダーウッド・アトラス/シダーウッド・ヴァージニアン/ローズウッド

木の幹は、植物の体幹部、いわば中心軸です。そのエッセンシャルオイルは、私たちが外側の価値観に惑わされることなく自分をしっかりセンタリングさせ、内側の声に従って生きることをサポートします。生まれてきた意味や役割を、臆することなく現実の中で体現していくための心強いパートナーとなってくれます。

 

長い年月同じ場にずっと立っている樹木は、嵐に巻き込まれても、害虫がやってきても、その場から動くことはありません。天から授かった「忍耐」のエネルギーは並外れたものがあります。

木の香りと響き合う人は、自分の魂の目的、信念に対して忠実で、どんなことが起きても自分本来の道から外れて生きることを望みません。その辛抱強さが、ときに心や身体に痛みとなって表れたとき、木の香りは脊髄神経のバランスを調え痛みを落ち着かせてくれるでしょう。

 

ときにこだわりが強く出て頑固になってしまう人でも、木の香りは「本当の強さとは、しなやかさの中にある」と気づかせてくれます。

 


樹脂

フランキンセンス/ベンゾイン/ミルラ

木肌が傷ついたとき、その傷を守り癒すことが樹脂の役割。そのエッセンシャルオイルは、私たちに「傷を保護し、癒す」という施しをしてくれます。スキンケアはもちろんのこと、心が傷ついたとき、魂の傷に気づいたとき、癒しのパワーを発揮してくれます。

 

フランキンセンスの主産地であるソマリアやオマーンは日照量が多い砂漠地帯。他の樹脂も熱帯地域で生育する木から採取されます。照りつける太陽から木肌を守るために分泌される樹脂は、太陽の光をたくさん吸収しているので「氣」が強いのが特徴。

 

 

自然に流れ落ちる樹脂は「涙樹脂」と呼ばれます。